今回のテーマは『みんなの九州きっぷ』です。2021年10月~12月発売分の内容に更新しました。
2021年3月で販売終了となりましたが、緊急事態宣言が明けた2021年10月に待望の再発売が決定しました。
このきっぷ、何がスゴイかというと、とにかく格安なんです!
これまでもJR九州の特急乗り放題きっぷがありましたが、それなりに高いお値段でした。
ところがこの『みんなの九州きっぷ』は、全九州版が15,000円、北部九州版が8,000円で、九州新幹線も在来線特急も2日間乗り放題となっています。
『みんなの九州きっぷ』の4つの特徴
1. 全九州版と北部九州版がある
使えるエリアが違う2種類のきっぷがあります。一つは「全九州版」、もう一つが「北部九州版」です。
全九州版はその名の通り、JR九州の全線が乗り放題になるきっぷです。
北部九州版は、熊本の三角線および豊肥本線より北側のエリアが全線乗り放題です。逆に言うと、そういうよりも南側の指宿枕崎線、吉都線、日南線などは北部九州版で乗れません。
料金は、全九州版が大人15,000円、小人2,000円。北部九州版が大人8,000円、小人1,000円です。
小人料金が驚くほどの低額で、ファミリーに優しい料金設定となっています。電車好きなお子さんがいれば、連れて行ってあげたら大喜びすることでしょう。
南部九州版はありませんから、鹿児島、宮崎方面を乗りたいときは全九州版を利用することになります。
2. 九州新幹線と在来線特急自由席が乗り放題
JR九州の普通列車、および、九州新幹線と在来線特急自由席が、各きっぷの対象エリア内で乗り放題です。
九州新幹線が乗り放題のフリーきっぷは案外なくて、九州新幹線に乗る場合は新幹線特急券を別途購入する必要があったりしました。
ですが、この『みんなの九州きっぷ』に関しては九州新幹線の自由席が乗り放題になっているのは嬉しいポイントです。在来線の特急列車も、自由席が二日間乗り放題です。
3. 指定席が6回まで利用可
特急ソニックの指定席車内
全席指定席の列車であっても大丈夫です。2日間で6回まで、指定席を利用可能となっています。
指定席の予約は、JR九州の駅にある指定席券売機でのみの取り扱いとなります。
全車指定席の列車もありますから、早めに席を確保しておくと安心ですね。
4. 土日のみ利用可、3日前までに購入する必要あり
『みんなの九州きっぷ』の利用は、土日のみとなっています。
平日は対象外です。祝日も除外ですのでご注意ください。
また、乗車当日に買うことが出来ません。
乗車日の3日前までに予約および購入(決済完了)する必要があります。
利用日と購入期限に気を付けなければなりませんが、JR九州のインターネット予約サイトで購入してクレジットカード決済してしまえばOKですので、駅の窓口に出向く必要はありません。
2021年10月版は、JR西日本のe5489では発売されません。
きっぷの受け取り方法は、JR九州の駅にある指定席券や企画きっぷの発券に対応した自動券売機を利用します。
5. 駅レンタカー、B&Sみやざきの割引特典
駅レンタカーを一日3,900円で利用できます(台数限定、Sクラス/日帰り)。
高速バスB&Sみやざき(新八代~宮崎駅・宮交シティ)が片道大人3,000円/こども1,500円で利用できます(通常大人4,350円、片道1回のみ)。
「九州はもう何度も行っている」という方は、レンタカーやバスを利用してみると新しい発見があるかもしれませんよ!
ハロー!自由時間クラブ会員は平日も利用可
先ほど、基本的には土日しか使えないと説明しましたが、例外があります。
実は、JR九州の会員制サービス『ハロー自由時間クラブ』の会員ならば、平日も利用可能なきっぷを買うことが出来ます。
『ハロー自由時間クラブ』は男性60歳以上、女性50才以上の方であればどなたでも入会することができます。
入会金無料、年会費無料です。
九州在住でない方も、もちろん入会できます。関西や関東にお住まいでも、ネットで入会してきっぷ購入できます。
九州へ出かける予定がある方は、とりあえず入っておいて損はありません。
▼『ハロー自由時間クラブ』の公式ページはこちら
https://www.jrkyushu.co.jp/hello/
『みんなの九州きっぷ』で乗るべきモデルコース
新幹線・特急列車で九州一周
『みんなの九州きっぷ』を使うメリットは何といっても、新幹線と在来線特急列車が乗り放題であること。
つまり、それ以外の普通列車はできるだけ利用しないほうがお得になります。
鄙びた風情があるローカル線の旅は、別の機会に青春18きっぷを使って出かけましょう。
誰にもおすすめなのは、全九州版で九州新幹線と日豊本線を乗り継いで、九州を一周する旅です。
ただ一周するだけなら一日で可能ですが、途中下車をしたり観光列車を組み込んで、2日間たっぷり楽しんでみてはいかがでしょう。
久大本線・豊肥本線で九州横断
豊肥本線を走る特急あそ
被災路線が続々と復旧!
熊本地震で一部不通となっていた豊肥本線(熊本~阿蘇~大分)は、2020年8月に全線で運転を再開しました。
豪雨災害でたびたび不通となっている久大本線(久留米~由布院~大分)は、2021年9月に全線運行再開しています。
九州の中央部を東西に結ぶこれらの路線を利用して、九州横断の旅はいかがですか?
豊肥本線の特急あそ、特急あそぼーいで、雄大な阿蘇の山々を眺めたり、久大本線の特急ゆふ、特急ゆふいんの森で人気の温泉地・湯布院を訪ねてみるのもおすすめです。
長崎本線・佐世保線で西九州の旅
新幹線の建設が進む西九州エリア(長崎本線・佐世保線方面)も見逃せない旅行先です。
2022年の秋に、西九州新幹線(武雄温泉~長崎)が部分開業する予定ですが、それと同時に長崎本線・肥前山口~長崎間の在来線特急「かもめ」は廃止が決定しています。
「かもめ」が頻繁に行き交う今のうちに、乗っておくことをおすすめします。
長崎本線などで活躍する885系車両
九州の観光列車も狙いたい
JR九州といえば、なんといっても観光列車が面白いところです。
新型コロナウイルスの影響で運休を余儀なくされていますが、緊急事態宣言が解除されれば従来通り観光列車の運行が再開されるはずです。
とはいえ、緊急事態宣言が解除された直後はまだ様子見で、旅行気分が盛り上がらないと思います。そこが狙い目で、普段だったらすぐ満席になるような観光列車も、比較的予約が取りやすかったりします。このタイミングでぜひ出かけられてはいかがでしょうか。
▼JR九州・みんなの九州きっぷのページはこちら
https://www.jrkyushu.co.jp/train/minnnanokyushu/
三角線の観光列車『A列車で行こう』
みんなの九州きっぷで観光特急『36 ぷらす 3』に乗れる?
5日間かけて九州をぐるっと一周する観光特急『36 ぷらす 3』。
かつて、在来線特急『つばめ』として博多~西鹿児島間を走った787系車両を改造した、ラグジュアリーな長距離列車です。
長距離を走るため、乗り放題きっぷで乗れれば、かなりの節約になりますね。
しかしながら「みんなの九州きっぷ」が使えるのは土日のみのため、選べるルートは次のいずれかになります。
- 土曜日ルート 宮崎空港・宮崎~ 大分・別府
- 日曜日ルート 大分・別府~ 小倉・博多
『36 ぷらす 3』は全車グリーン車指定席
「みんなの九州きっぷ」は、九州新幹線・在来線特急列車の指定席を6回まで利用できますが、グリーン車指定席は対象外です。
『36 ぷらす 3』は全車グリーン車指定席のため、「みんなの九州きっぷ」では乗れません。
ただし、「みんなの九州きっぷ」を乗車券として使うことはできるので、グリーン席券を買い足せば乗車できます。
『みんなの九州きっぷ』の発売・利用はいつまで?
発売期間は2021年10月6日から12月22日まで。
利用期間が10月9日から12月26日(日曜日)までとなっています。
これほどお得なきっぷは滅多にないですから、日程の都合がつくのであれば利用してみてください。
『みんなの九州きっぷ』解説動画
こちらの動画は2021年3月以前の内容です。発売金額、利用期間が異なりますが、その他の内容はほぼ同じです。
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