本州の私鉄最北端の駅・津軽鉄道の津軽中里駅。どこへも抜けることができなかったこの駅ですが、北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅の開業に合わせて路線バスが開設されました。開業日の一番バスに乗車してきたのでレポートします! なお、本文ではこのバスのことを私が勝手につけた愛称「津軽半島横断バス」と表記させていただきます。
※この記事は2016年3月時点の情報です。
運行情報
- 運行会社: 弘南バス
- 運行経路: 中里駅前~大平~奥津軽いまべつ駅前
- 所要時間/運賃: 約70分/1,200円(中里駅前~奥津軽いまべつ駅前)
- 運行本数: 1日4往復
- 参考リンク: 弘南バス・路線バス 五所川原管内を参照
地図
津軽中里駅~奥津軽いまべつ駅
※ 運行経路は実際と異なる場合がありますので、おおよその目安としてご覧ください。
乗車記
概要
- 乗車日: 2016年3月26日(土曜日)
- 乗車経路: 津軽五所川原 7:08発-(津軽鉄道)→津軽中里 7:44/8:45-(弘南バス)→奥津軽いまべつ 9:35/10:08-(北海道新幹線・はやぶさ1号)→木古内 10:44着
津軽五所川原から津軽中里駅へ
2016年3月26日、待ちに待った北海道新幹線の開業日。多くの鉄道ファンが新幹線の初乗車に向かうなか、私は津軽五所川原駅にやって来た。外はまさかの雪!
津軽五所川原、7時8分発。津軽半島横断バスの一番バスに接続するこの列車の乗客は私ともう一人だけ。あとでわかったことですが、その一人は津軽半島横断バスの取材に向かう新聞記者さんでした。
津軽中里駅に到着。このあたりは雪が降っていない。いつものように線路の終端部を撮影する儀式を終えて改札口を出た。今日は津軽中里駅でも北海道新幹線開業を祝う式典「駅ナカまつり」が予定されていて、まさにその準備をしているところだった。
奥津軽いまべつ駅行き 一番バス発車!
8時45分発のバスまで1時間近くあるので駅周辺を散策。8時半ころ戻ってきたら、奥津軽いまべつ駅行きのバスがもう来ていた。既存の古いバス車両が充てられると思っていたら、新しいマイクロバスだった(座席数20)。新幹線が描かれた大きなステッカーが貼られていて、この路線専用であることを物語っている。乗降口は1か所だけの前乗り前降り、運賃は前払い精算です。
テープカットのような華やかなイベントはないものの、閑散としていた駅前に人が集まってきた。取材のテレビカメラの姿もあった。大勢の人たちの視線を浴びながらバスに乗り込むのは気恥ずかしくもあり、誇らしくもある。地元の方々のたくさんの笑顔に見送られて一番バスは発車した。
乗客数は11名。このうち2人は報道関係者で2人は津軽鉄道の社長と関係者。5人は地元の方と思われる家族連れ。純粋な外来客は私ともう一人だけだった。こんな情報がわかるのは記者さんがインタビューしているのを聞き耳を立てていたから。
私もインタビューに答えて大阪から来たことを話していたら、津軽鉄道の社長さんが気さくに声をかけてくれた。一番バスを選んでよかったと思う。
津軽山地を超える青森県道12号線、通称「やまなみライン」は幅の広いよく整備された道路。バスは制限速度を順守して走っているにもかかわらず、後続の車に次々と追い越される。
となりにいた記者さんに「この道路が雪で通行止めになることってあるんですかね?」と聞いたら、「そんなことはまずないですよ。」という返事。ただ、海岸伝いの道だと通行止めになることはあるらしい。
山を下ったところで交差点を左折し、県道14号線に入る。すると目の前に踏切が見えて、その手前に大平バス停があった。バスは大平駅前には行かないので、大平駅から乗り継ぐ場合は要注意です。
14号線をしばらく走ると、進行方向右手に新幹線の築堤が見えてきた。写真で見ていた奥津軽いまべつ駅の棟が近づいてくる。祝賀イベントで大変な賑わいぶりのなか、駅前の真新しいバス停に到着しました。
ずいぶん早く着いたなあと思って時計を見たら、まだ9時35分。定刻より20分の早着でした。雪の影響を考えて余裕を見ているのかもしれません。乗り継ぎ客を誘客するためにも、所要時間は適正な範囲で短くアナウンスする方が得策ではないかと感じました。
予定より時間ができたおかげで、津軽二股駅のホームを見に行ったり写真を撮ったりする時間が取れました。そして、階段で奥津軽いまべつ駅のコンコースまで上がったのですが、なかなかの高さで息が上がりました。時間があるとき以外はエレベーターを使った方がいいです。
※この記事は2016年3月26日時点の情報にもとづいて記載しています。