2018年3月17日のダイヤ改正で、大阪近郊区間の大回り乗車に影響する変化がありました。JR和歌山駅の7~8番ホームに中間改札(のりかえ改札口)が設置されたのです。それだけでなく、中間改札を通るときにちょっと面倒なことがありそうなのです。詳しく説明します。
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和歌山駅に設置された中間改札(のりかえ改札口)について
なぜ和歌山駅に中間改札(のりかえ改札口)を設置したのか
和歌山線は無人駅が多く、列車はワンマン運転のため、すべての乗客の改札を徹底することが難しい状況でした。
その状況を悪用し、不正乗車されることが多かったようです。
駅には不正乗車を警告する啓発ポスターが貼られていましたが、あまり効果がなかったのでしょう。
そんな不正乗車を抑え込む切り札として、中間改札が設置されたと考えられます。
JR西日本の公式リリースにそのようなことは書かれていませんが、JR西日本の本音を忖度(そんたく)すると、そういうことではないでしょうか。
和歌山駅中間改札の供用開始日
2018年3月17日から供用開始しました。
和歌山駅中間改札の設置場所
和歌山線(橋本・五条方面)と紀勢本線(和歌山市方面)の列車が発着する、7番・8番ホームの乗り換え階段そばに設置されています。
地下道側と跨線橋側のそれぞれにあります。
和歌山駅の構内図
和歌山駅中間改札の設置状況
和歌山線ホーム 地下道側の中間改札口
上の写真は、地下道から上がったところにある中間改札です。
自動改札機が3台並んでいます。
その手前に精算機が置かれています。
この写真には駅員が一人写っていますが、係員が常駐する有人改札口が見当たりません。
和歌山線ホーム 跨線橋側の中間改札口
こちらの写真は、線路を橋でまたぐ跨線橋側の中間改札です。
ここにも係員が常駐する有人改札口がありません。
大回り乗車の時はどうやって通ればいいのでしょうか?
有人改札の代わりに置かれたインターホン
改札機の端っこにインターホンが置かれていました。
ご用の方はインターホンでお知らせください、ということですね。
きっぷの確認はどうするのかというと、読み取り台にきっぷを置けば遠隔で見られるようです。
ホーム中央部にのりつぎ精算所がありました
インターホンはどこにつながっているのかと思ったら、ホーム中央部に「のりつぎ精算所」の小屋ができていました。
何かあればここから係員が駆けつけてくれるのでしょう。
大回り乗車で和歌山駅の中間改札を通る方法を具体的に説明
和歌山駅の中間改札を5回以上通りましたが、これまでのところ困った状況に遭遇したことはありません。
「大回り乗車をしています」と言えばすんなり通してくれます。
列車が到着する時間はたいてい駅員さんが改札口に立っているようですが、列車の動きがない時間帯は無人でした。
それぞれの通り方を具体的に説明します。
中間改札口に駅員が立っている場合
駅員に声をかけて「このきっぷで大回り乗車しています」と言えば、自動改札機を開放して通してくれます。
グループで大回り乗車している場合は、代表者が人数を言えば、人数ぶんまとめて通してくれます。
中間改札口に駅員がいない場合
インターホンの呼び鈴を押すと、「どうされましたか?」と聞いてきます。
きっぷを読み取り台に置いて「大回り乗車してます」と返事すると、「何名ですか?」と聞かれます。
例えば「5名です」と答えると、5名が通るまで自動改札機を開放してくれます。
グループで大回り乗車するときも、一人ずつやり取りしないで済むのがいいですね。
ICOCAなどの交通系ICカードで大回り乗車している場合
紙のきっぷではなく、ICOCA、PiTaPa、SUICA、PASMOなどの交通系ICカードを使って大回り乗車をされる方もいらっしゃると思います。
中間改札を通るときは、紙のきっぷと同様に、駅係員に申告して通してもらいましょう。
習慣で無意識にカードをかざしてしまいそうになるかもしれませんが、そうならないように気を付けて!
駅員またはインターホンの係員に「ICカードを使って大回り乗車しています」と説明してください。
青春18きっぷで和歌山駅の中間改札を通る方法
自動改札機を通せない青春18きっぷも、駅係員にきっぷを確認してもらって自動改札を通らなければなりません。
通行の手順は、前項で説明した大回り乗車のときと同じです。
同業者が大勢いる場合は、順番待ちで時間を取られるかもしれません。
和歌山線、紀勢本線(和歌山市駅方面)を利用されるときは、乗換え時間に余裕をみておいた方がよさそうです。
余談ですが、和歌山電鐵の改札口はこんな感じ
大回り乗車とは関係ありませんが、下の写真は和歌山電鐵の乗り換え口。
見ての通り、有人改札しかありません。
でも、人の気配があるのはうれしいですね。