通勤、通学、出張、旅行のときに、今や欠かせないものといえば、乗り換え検索のアプリです。
いろいろある乗換案内サイト&アプリのなかから、自分の好みに合うものを見つけて利用されているのではないでしょうか。
筆者は、日立システムズが提供していた「ハイパーダイヤ」という時刻表検索サービスを愛用していました。JRだけに絞った検索ができたので、大回り乗車や青春18きっぷの経路検索で非常に重宝しました。しかし、2022年3月にサービスが終了してしまったのです。
そこで、代わりを探すべく、使い勝手のいい乗換案内サイト&スマホアプリを調べてみました。
このページに記載の情報は、2022年5月時点の内容です。同じサービスであっても、パソコン版とスマホ版(Android版、iOS版)で仕様が異なることがあります。詳細は各社の公式ページでご確認ください。
『JR大回り乗車の教科書』無料公開中!
有料版なら「かゆいところに手が届く」かも
乗換案内サイト・アプリの多くは無料版の提供がありますが、機能が最小限だったりして「かゆいところに手が届かない」こともしばしば。
フル機能を使いたければ、「有料版を契約してね!」ということです。
では、有料版を提供している乗換案内、時刻表検索サービスにはどんなものがあるのでしょうか。有名なものを4つ挙げます。
デジタルJR時刻表
駅の窓口に置かれている紙の時刻表を発行している、交通新聞社のサービスです。
紙の時刻表に近い検索性と閲覧性があるため、古くからの鉄道ファンも違和感なく使えそうです。
デジタルJR時刻表Pro(フル機能版)とデジタルJR時刻表Liteがあります。
駅すぱあと
パソコン黎明期から時刻表検索ソフトを開発してきた老舗、ヴァル研究所のサービスです。
ウェブ版だけでなく、Windowsパソコンにインストールするソフトウェアも用意されています。
個人向けというよりは、企業向けのプランが主力で、旅費精算やウェブサイトへの組み込みといった用途が有料課金となっています。
ジョルダン乗換案内
有料版の乗換案内PREMIUMには、ジパング検索とフリーパス検索の機能があります。
他にも検索条件を細かく設定できたり、検索結果に目的地に近い改札・出口名を表示したりできます。
NAVITIME
有料版は、主に個人向けのプレミアムコースと、事業者向けのプレミアムプラスがあります。
出発地から目的地まで、徒歩移動を含めてトータルでナビゲーションできるのが強みです。
たまにしか使わないなら、有料版はもったいない
無料版ではもの足りない、欲しい機能が有料版にしかないという場合は、有料版を検討するしかありません。
しかし、公共交通機関をたまにしか使わない人にとっては、有料版を契約するほどの必要性が感じられないかもしれません。
できる限り無料で使いたいのが本音でしょうし、私も実際のところ、有料版は使っておりません!
無料版の乗換案内サービスと紙の時刻表でなんとか賄えています。
そこで、無料版で機能豊富なサービスをご紹介します。
無料で高機能な乗換案内 3選
無料で使える乗換案内のなかで一番メジャーなのは「Yahoo! 路線情報」です。
ヤフーニュースや天気予報を利用してる人は多いと思います。その流れで、乗換案内もヤフーを使ってる人が多いんじゃないでしょうか。
私も普段の乗り換え検索は「Yahoo! 路線情報」を使っています。スマホアプリもインストールしています。
シンプルで高機能なので、誰にでも扱いやすいかと思います。
「NAVITIME」の無料版は、以前よりも機能強化されて十分使えるようになりました。
フリーパス指定が追加され、「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」を利用時の検索ができるようになっています。
「ジョルダン乗換案内」の無料のウェブ版にも青春18きっぷ検索の機能があります。しかし、パソコン版は経由駅を一つしか指定できないのが残念です。
アプリ版は経由駅を4つも指定できますが、青春18きっぷ検索は有料版の提供となります。
無料版でも検索条件が豊富なNAVITIME
2022年5月時点のおすすめは、NAVITIMEの乗り換え案内です。パソコン版の画面で説明します。
おすすめポイント1 経由駅を3カ所まで指定できる
Yahoo! 路線情報と同じく、NAVITIME でも三つまで経由駅を指定できます。
ジョルダン乗換案内は、パソコン版は1つだけ、スマホアプリ版は4つまで経由駅を指定できます。
おすすめポイント2 フリーパス指定ができる
「青春18きっぷ」を指定すれば、JR線だけの検索ができます。
※地域によっては一部の三セク鉄道を経由する場合があります。
大回り乗車の複雑な経路を一発検索
例題として、こちらの図の経路を検索してみます。
では、実際に検索してみます。
- 出発駅:新大阪
- 到着駅:東淀川
- 経由駅:粉河(和歌山線)、伊賀上野(関西本線)、近江塩津(北陸本線・湖西線)
経由駅をうまく配置しないと、意図に反する検索結果になるため要注意です。
検索結果はこちら▼
このうち、2番目の結果が運賃130円で、大回り乗車の料金となっています。
ということで、2番目のコースを選びます▼
このように、大回り乗車の複雑な経路も一発検索できます。
これと同じことを「Yahoo! 路線情報」でやろうとすると、なかなかうまくいきません。
なぜかと言うと、「Yahoo! 路線情報」の場合は、JRと私鉄の両方を検索されるため、途中で南海や近鉄を経由されることもしばしば。なので、大回り乗車の結果を一発で得るのは難しいです。2回に分けて検索すれば、なんとかなりますが。
あるいは、大阪から和歌山まで行って、和歌山から天王寺に引き返して奈良へ向かうという、重複する経路を提示されることもあります。
私見ですが、「NAVITIME」が一番、狙い通りの結果が出やすいと思っております(個人の感想です)。
進化し続ける乗換案内サービス
今あるサービスが、未来永劫つかえるとは限りません。
事業者の都合でサービス内容が変更されたり、サービス自体が消滅する可能性もあります。
2019年3月に、「えきから時刻表」というサービスが終了しました。
無料で紙の時刻表みたいなページが表示できたので、特に鉄道ファンから熱烈な支持を受けておりました。サービス終了時には嘆きの声が SNS 上に溢れていましたね。
結局、一番安心して使えるのは紙の時刻表ということになりそうです。
今回は「NAVITIME」を紹介しましたが、きっと他にも、筆者が知らない便利なサービスがあると思います。
そして、今はまだない、便利なサービスが登場するかもしれません。
ということで、他に良いサービスを見つけたら、改めて紹介させていただきます!